はじめに
2019年、左耳が低音障害型感音難聴になりました。
5月15日発症。12月3日の診察で通院を終了しました。
症状は、ボッーという耳鳴り、左耳が詰まった感じがして聞こえづらい。
驚いた症状は、チャイムの音やメロディーが外れていてゆがんで聞こえたこと。一時的なもので、納まった後はもうそうなることはありませんでした。
今も困る症状は、電話や会話の中で聞いたことのない人の名前、固有名詞、など聞き返してもなんと言っているかわからないことです。音量的にはちゃんと聞こえているのに聞き取れない言葉が時々あります。
2019年は、耳鼻科クリニックへ通ってメヌエール病のクスリを飲みました。
検査は、聴力検査の他、MRI検査を受けました。聴腫瘍疑いのMRI検査でしたが問題はありませんでした。聴力は正常域まで戻りませんでしたが通院を終了しました。
原因は最終的にストレスでしょうとのこと。性格もあるのでいろいろ考えずに睡眠をよくとって生活しましょうと言われました。
片耳だけなのと、聴力は正常域近くまで戻りましたので日常生活に特に問題はなく、今は耳鳴りもなくなり、時々詰まった感じがある程度になりました。聞こえが悪いと思う時は大体原因があり、今では神経的疲れのバロメーターとなっています。
詰まった感じや聞こえづらさがあっても、静かなところにいると症状が治まります。穏やかな空気が流れるところが私の憩いの場所になりました。また、そういう場所を作るようになりました。
生きているだけで「ストレス」を感じてしまう性格のようです。緊張、不安、心配、自分が不快だと思う環境などから耳の調子が悪くなりかけた時は、大丈夫、大丈夫、大丈夫と心に言い続け、自分をコントロールするようにしています。
「ストレス」を排除するのは難しいので、「ストレス」を受け流し、「ストレス」から自由にならなくてはいけないと思っています。ですので、今まで以上に「ストレス」とうまく付き合っていくしかないと「ストレス」のことや予防策の情報収集を行う毎日です。
低音障害型感音難聴とは(医学的説明)
低音障害型感音難聴についてネットでいろいろ調べた結果をまとめます。
低音障害型感音難聴とは、音を感じるセンサー(蝸牛)の障害(弱っている)です。
耳は、耳の穴から外耳道を通って鼓膜までを外耳といい、鼓膜の外側と内側のあたりを中耳、さらに奥の蝸牛管のあるところを内耳といいます。この内耳に異常が発生します。
内耳の水分代謝のバランスが崩れることで蝸牛が浮腫み、音の振動が聴覚神経に伝わりにくくなることで起こります。
急に聞こえが悪くなるという点では「突発性難聴」と同じなのですが、聴力検査をすると低い周波数の音が聴きにくくなっていて、「突発性難聴」とは違う病気としています。
めまいのないメニエール病(蝸牛型メニエール病)とも言われます。
治療によって改善しても、再発する場合があります。
症状:耳に水が入ったような感じ、周りや自分の声が響く、テレビの音が二重に聞こえる、音が変にゆがんで聞こえる、「ゴーッ」という低い音の耳鳴り など。
その他、肩こり頭痛、全身の疲労感。
また、次のような説明もありました。
・聞こえの範囲がせまくなる。
聞こえが悪い方と会話するとき、声を大きくしてしゃべってしまいますが、
感音難聴の場合、大きい音は健聴者と同じくうるさく感じます。
低音性の場合は、低音だけが聞こえていませんが、高音は正常に近いからです。
・音が不明瞭である。
音が聞こえているのに何を言っているのか判断しにくいです。
・聞こえない音ができる。
そのため、聞き間違いがおこります。
身体の中は:耳の内耳で内リンパ腔が腫れる「内リンパ水腫」が起き、リンパ液の流れが滞ってしまう。心や体の疲れが耳に来たという状態になります。
治療:飲み薬として、血液循環改善剤(内耳の血液の流れを良くする)
利尿剤(内耳のむくみを取る)
ステロイド剤(内耳のむくみの原因になっている炎症を治す)
利尿剤は、メニエール病で使用されるイソソルビドという薬です。
ステロテド剤は、心身のストレスが引金となって生じる機能異常と考えられ、何らかの免疫異常が関与している可能性もあることから使用されます。
疲れを取ることも重要で、睡眠不足、ストレス、体の慢性的な疲れなど心当たりがある場合は、普段よりもゆっくり休むことが大切です。
経過:早い人は10日か14日程で治ります。治療の途中で聴力が変動する場合は、1ケ月から数ケ月かかります。
補足:難聴は「伝音性難聴」と「感音性難聴」に分類されます。
伝音性難聴は、音を拾って増幅する器官に異常が発生するもので、中耳炎、鼓膜損傷などが該当します。基本的に治療法が確立されていて、聴力の回復が期待できる難聴です。これに対して感音性難聴は、音を信号に変換し脳に伝える神経系(内耳や大脳)に異常が発生するもので、聴力の回復は困難です。突発性難聴、メニエール病、先天性難聴、老人性難聴、騒音性難聴、薬剤性難聴などが該当します。
低音障害型感音難聴は、感音性難聴に分類されます。
若い人に多い病気と言われていましたが、最近、増えているのが50台、60台、あるいはそれ以上の高齢の方の急性低音障害型感音難聴です。年齢に伴う動脈硬化、体力の低下が関係していると考えられています。
発症からの記録:2019年
5月14日(火)
朝から左耳が聞こえにくく、体も重たく感じました。
この日、会社はお休みで、姉やいとこたち、女性5人で食事会(ランチ)があり、銀座へ出かけました。
楽しくおしゃべりして夕方帰ってきましたがいつも以上にとても疲れていました。
5月15日(水)
今日も耳の状態は同じ。
朝から頭の中でボッーといっていて、耳から入ってくる音がはっきり聞こえません。
疲れや風邪っぽさからきているのかなとも思いましたし、いつもならすぐ病院に行かず十分な睡眠をとって様子を見てそのまま元気になることが多いのですが、難聴の状況はひどく、これは病院に行ったほうがいいかなと感じました。
5月16日(木)
午後、仕事を早退し、家のすぐそばの耳鼻科クリニックへ行きました。
直診では鼓膜には問題はありませんでした。
聴力検査の結果は、左耳は低音の聞こえが基準以下で、右耳も若干低音が聞こえていませんでした。
診断は「低音障害型感音難聴」。
この時の聴力検査結果 250Hz ‐ 左耳 65dB ・ 右耳 40dB
500 - 55 ・ 40
1000 - 45 ・ 30
2000 - 50 ・ 20
4000 - 30 ・ 20
8000 - 30 ・ 15
(正常時の聴力はすべて30dB以内)
先生「大きな音を長い時間聞いていませんか」
私「いいえ」
先生「ヘッドホンの音量を大きくして音楽など聴きませんでしたか」
私「いいえ、ありません。」
先生「突発性難聴ではありません。内耳の音を感じるところの問題です。神経のところに問題がある可能性もありますが、疲れが原因でしょう。十分睡眠をとるように。心配いりません。」とのことで、薬もなしでした。
ネットの口コミに、ここの先生は薬を出しませんと書いてあったのですが、本当にそうでした。
5月25日(土)
この間、日常生活では特別なイベントごともなく、仕事も無理せず、なるべくいっぱい睡眠をとるようにして過ごしました。耳の調子は聞こえにくいという最悪の状態はなく楽になっていましたが、まだ耳の奥で詰まった感じは残っていました。それより風邪をひいたのか咳が少し出ていました。頭も重かったのでいつも行く内科クリニックに行ってクスリをもらってきました。
6月29日(土)
この一カ月、耳の状態は可もなく不可もなくで、疲れないことを意識して普通に日常生活を送っていました。でも、今日、少し聞こえづらさを感じました。イベントごとは何もないのにどうしたのかなと思いました。
6月30日(日)
朝起きた時、ボッーと頭の中が鳴っています。一日中聞こえづらく、また難聴がキターッと思いました。
7月1日(月)
今日も難聴状態。これは大変です。
前回クリニックに行ってから難聴がすっきり治ったとは思っていませんでしたので、やっぱりクスリを飲むなど何かしら治療が必要なのかなと思いました。
7月2日(火)
会社をお休みし、前回と違う駅向こうにある耳鼻科クリニックに行きました。
初診時の問診表を見て、1カ月半前から症状があってなんで今まで来なかったのかと聞かれました。〇〇耳鼻科に行ったこと、低音障害型感音難聴と言われたことを説明し、その時の聴力検査の結果も持っていたので見せました。
先生「5月の時の検査結果より今日の方が悪くなっている。〇〇先生は薬を出さないのは知っているけど、ぼくは出すからね。これはメニエール病と同じ内耳の異常なのでメニエールと同じ薬を出します。」
メニレット70%ゼリー・トリノシン顆粒・メコバラミン錠の3点セットの処方がありました。
先生「効果を見ますので一週間後に来てください。聴力検査しましょう。」
帰りがけに看護師さんに「左耳を下にして寝ないように、より浮腫みますから」と言われました。
薬局で一週間分の薬が出てきて驚きました。この薬の量はなんですか???
たしかにゼリーなので形あるし、だから箱にも入っているよね???
どうやって持って帰る??? ちゃんと紙袋に入れてくれました。
また、「メニレットゼリーはおいしくなく食べづらいのですが、頑張って食べてください」との情報をいただきました。帰ってすぐ一つ食べたところたしかに一口目はおいしくないと思ったのですが、何口か食べてみると苦いコヒーゼリーといった感じで、全然食べられる味でむしろ大人の味のデザートに思えました。カカオ88%の苦みです。
7月3日(水)~8日(月)
耳鳴りも少し楽になり薬が効いたかしらと思ったのは2日間ほどで、その次の日はまた朝からボーッと耳鳴りがしていました。
7月9日(火)
耳鼻科クリニックへ。一週間の様子を聞かれたので良い時もあり、悪い時もありであまり変わっていませんと答えました。でも、予想に反して聴力検査の結果は一週間前よりよくなっているとのこと。診察前の待っている間は静かだったこと、耳マッサージをしたら少し聞こえがよくなっていたからかもしれません。
先生「正常まではいってないけど随分いいよ。この間はどうしようかと思ったけど、よかった。これだと電話も大丈夫でしょう。くよくよせず元気出しましょう」と言われ、もう少し薬を飲むことになりました。私自身はよくなっている感じがしてなく、結果としてこの時の聴力検査は難聴がよくなる兆しではありませんでした。
私から気になっていることがあり先生に質問をしました。
私「頭の中でボーッと鳴っているのですが、これは耳鳴りですか」
先生「他の人が聞こえない音がするのは耳鳴りです」
内耳が浮腫んでいる状態と知っていたので、
私「クスリのゼリーを食べると水を飲みたくなるのですが、水分とってもいいですか」
先生「水分制限はしていませんので飲んでいいですよ」
7月10日(水)~23日(火)
昨日、耳鼻科でよくなっていると言われたけれど私自身は良い時もあり、悪い時もありで症状は変わっていないと思えました。
確かに静かなところにいると楽になりますが、換気扇の前、車の運転中は状態が悪くなりますし、研究所の中では、食堂は最悪でしたし、職場で複合機が連続で使用されると途端に耳の詰まりと耳鳴りがありました。
この間、家と職場でどういう時に耳鳴りがするのかは大体分かってきましたが、朝起きた時から耳鳴りがする時もあり、体の疲れを感じる時もありました。何か原因があるわけで、その原因が分かると自分をコントロールできるのにと思いました。
7月24日(水)
耳鼻科クリニックへ。
先生「調子はどうですか」
私「とてもよいです。耳鳴りも時々しかありません」
土曜日からとても耳の調子がよかったので聴力の検査結果もよいのではと思いましたが、そうでもなくがっかりしました。
先生「悪くなる原因はあるんですよね。治療は今日で終わりではありませんからね」
私「耳鳴りがするようなことは避けた方がいいのでしょうか。通勤は車なんですが、車を運転すると耳鳴りがします」
先生「それはストレスですよ。歌でも歌って気分よく運転しましょう」
始めてストレスという言葉が先生の口から出ました。私もストレスが原因の一つと思っていましたが、やっぱりそうなんだと思いました。
ネットをいろいろ見ていて、耳鳴りのピッーという音は疲労の時、ボーッいう音はストレスが多いと書いてありました。
7月25日(木)~8月4日(日)
耳鳴りが限られた時だけになり、調子がよいと感じることが多くなりました。
騒音などで耳鳴りが発生しても静かなところにいると楽になるので、症状に応じての対応にも慣れてきました。でも、片耳をふさぐと左耳は少ししか聞こえていませんでした。
8月5日(月)
耳鼻科クリニックへ。
先週末より耳の調子が良くありませんでした。耳鳴りはしないけど詰まった感じが強く聞こえていません。聴力検査の結果は思った通りよくありませんでした。
先生「今飲んでいるクスリでよくならないなら、次は大きな病院を紹介することになるけど、検査は同じだよ。診断は間違っていないと思うから。」
先生「何が原因で悪くなったか分かるといいんだけど。2週間後にまた来てください」
自分では、毎日の猛暑で夏バテぎみでしたし、精神的な疲れも肉体的な疲れもあると思いました。
一日2回だったクスリが一日3回に戻ってしまいました。
8月6日(火)~19日(月)
薬を飲み始めてすぐは、症状がよくなっていたのでそのまま順調によくなるかと思いましたが、そう甘くはありませんでした。ここ3週間ほど症状は変わりません。楽になっていると感じていますが、それは予防法や対処法が分かってきただけで、聴力は最悪な状態から脱出したけれど、思ったように回復していませんでした。
8月20日(火)
耳鼻科クリニックへ。
他の患者さんが一人だけだったので、いつもよりゆっくり話をしました。
先生「今飲んでいるクスリでよくならないので次のことを考えないと、このままというわけにはいきませんね」
ということでステロイド(プレドニン錠)を飲むことになりました。私としては副作用が心配でしたが、3日間だけなのでその心配はありませんとのことでした。
大きな病院の話もでたので、行くつもりはありませんと断りました。
先生「腫瘍があるということも考えられます。そうではないということを知るために一度検査しましょう。」
私「性格とか、体質とか、しょうがないんでしょうか」
先生「まだこのままということはありません。もう少しよくなると思いますよ。正常にならなくても、もう少し正常に近づけましょう。」
9月2日(火)
クリニックと連携のある病院でMRI検査を受けました。
横になっているだけで終わってしまう検査でしたが、とても疲れました。
それに、初めての検査で緊張や不安もあり、ここ一週間、耳の調子は全然よくなる傾向がなく、むしろ悪くなっていました。
一日有休をもらっていたので、午後はのんびり過ごしました。
検査結果は、9日にクリニックの先生から説明がありますからとのこと。
9月9日(月)
耳鼻科クリニックへ。
MRIの結果を心配して緊張していましたが、結果は問題なしとのことでホッしました。緊張感と疲労感がスーッとひいていくのがわかりました。
パソコンの画面に複数の画像が出ていて、それを見ながら説明して下さいました。
先生「きれいな画像ですよ」
私「むくみがあるかどうかもわかるのですか」
先生「そこまでははっきり分からない。でも、ひどいむくみがあると白くなっているのが分かるけどこれだとないですね。左右を比べても、むくみがあるとは思えないです」
私「先生が前にもおっしゃっていた体質、性格なんでしょうか」
先生「やさしい気持ちでのんびり生きましょう」
私「老人性ということはないのですか」
先生「そんな歳ではないでしょう。それだと治療の必要ないですから。それに老人性なら両耳が同時になるよ」
私「今のクスリは続けていていいですか」
先生「ステロイドはもう使いませんよ。今のクスリは終わりではありません。一日2回、続けましょう」
9月10日(火)~10月15日(火)
調子はよかったり悪かったりが続きました。
日常生活では何も特別なイベントごとはないし、平日は会社へ行き、週末はお掃除、お買い物とそれだけの普通な生活を過ごしているだけです。
でも、調子悪い時があります。疲れやすく、疲れたと思うと耳が詰まって聞こえづらくなりました。
何かが原因なのです。
日常生活の中で、緊張したり、心配したり、不安になったり、面倒だなとか、いやだなとか、思うことがありますがそれが原因なのでしょうか。
私の場合、他の人よりも精神的に気にしすぎだと思うのですが、そうすると生きていること自体に原因がいっぱいです。
私「先生、生きてることが原因なのでしょうか」
先生「性格だからなあ」
10月16日(水)
クスリがなくなったので耳鼻科クリニックへ。
先生「どうですか」
私「よくなっていません。でも、悪くもなってもいません。変わりません」
聴力検査は、一番低い音が50㏈、次の音が40㏈でした。
正常域ラインは30dBです。これ以上よくならないのかな。
先生「ゼリーのクスリ飲んでいてここまでか。セカンドオピニオンということで別の病院にかかるのもいいけど」
クリニックでの治療も限界なのかなと思いました。
10月17日(木)~11月4日(月)
耳の調子が悪い時は、大体、体に疲れを感じます。
ずっと疲れているなら他の病気を心配するのですが、気分がよい時は耳もスッキリしていますので、その心配はしなくてよいかなと思いました。
11月5日(水)
耳鼻科クリニックへ。
聴力検査は、一番低い音が40dBでした。前回より結果はよく、自覚症状でも聞こえはよく、左耳は低い音も拾えていました。
先生「35dBが2回くらい続いたら治療を終わりにしようと思います」
先生「むくみは、内耳の奥の方で脳に近いところです。肉体的な疲れではなく、精神的な疲れですよ」
私「前回の時、セカンドオピニオンということが出ていましたが、どういう内容ですか」
先生「それはもう少し大きい病院に行くということ。でも、やることは同じだよ」
私「ではいいです。大きな病院へ行くつもりはありません」(神経内科を想像していましたが違ったようで)
12月3日(火)
耳鼻科クリニックへ。
聴力検査は、一番低い音が40dBでした。
先生「前回も40dB、正常になっていないけど前回と同じだし、ここまでかな。もう、ゼリーはやめましょう。他のクスリは出しておきますから、3週間後、もうこなくてもいいし、来てもいいよ」
治療は終了するけど調子が悪かったら来てもいいですよということかなと思いました。
私の通院はここで終わりました。
症状のまとめ
症状記録:2019年5月14日(火)発症。
・朝から頭の中でボッーといっていて、耳から入ってくる音がはっきり聞こえない。
・耳の奥で詰まった感じがする。
・左耳が聞こえにくく、体も重たく感じる。
始めのクリニックでは、投薬はなく、ゆっくり休養するように言われましたので、寝不足にならないように、また疲れるようなことはしないように生活しました。次のクリニックに行くまで、楽になる日もありましたが、耳の奥で詰まった感じと、頭の中でボーッと鳴っていたり、聞こえづらい症状は時々ありました。
7月2日(火)、難聴がまたひどくなり投薬を始めたのですが、5月の時より悪くなっている状況でした。
・一日中、耳鳴りがあり、頭の中でボッーという音がする。
・台所の換気扇の前、研究所では大部屋の職場の人の電話や打ち合わせの声、食堂のざわつき音のところでは耳鳴りも大きくなり、人の声がより聞こえづらい。
・通勤時の車の運転中は、ラジオの音をいつもより大きくしても聞こえづらい。
・湿度が高い日、冷房の風が寒いと思ったりした時に耳の状態がよくない。
・日常生活以外のお出かけとか人に会うなどのイベントごとがあると耳の状態がよくない。
耳の状態が悪化していましたが、静かなところにいると納まる時もあり、そんな時はそんな場所が心のやすらぎになりました。
その他の症状として次のような症状もありました。
・自分の声が頭の中で響く。
いつも乗らない電車に乗り継ぎしながら一時間以上かけて目的地につくと疲労感と同時にこの症状が現れました。
この症状は、感音難聴になる前にも経験した症状でした。出張先で数時間集中して仕事をした後とかにこのような症状が出て、疲れの赤信号かなと思い早々に仕事を切り上げていました。
・音がゆがんで聞こえる。
研究所のチャイムの音、ラジオから聞こえてくる単音の音楽など、音が外れて聞こえてきて驚きました。
研究所のチャイムは日中何度か鳴ります。そのチャイムの音が外れて聞こえたのでバッテリーがないのかしら、と思いました。でも、職場の周りの人はふつうに仕事をしています。あれ、気のせいかしらと思いました。次のチャイムも同様に音がゆがんでいて不思議な気分になりましたが、周りの人は先ほどと同じで普通に仕事をしています。あれ、これって私だけ?、と驚きました。私の耳のせいでした。2、3週間は続いていたと思います。日常の会話や生活音も外れていたかもしれませんが、それは気になりませんでした。音楽のそれも単音の時だけにゆがんで聞こえただけでしたので、この症状は不思議な体験として受け止めていて不安や心配はそれほどありませんでした。
投薬のまとめ
2019年7月2日~一週間
メニレット70%ゼリー30g:朝・昼・夜 各1コ
トリノシン顆粒10%: 朝・昼・夜 各1包
メコバラミン錠0.5mg: 朝・昼・夜 各1錠
*メニレットは必ず一日3回服用すること。
7月9日~二週間
前回同様、3点セットを2週間服用
7月24日~二週間
メニレット70%ゼリー30g:朝・夜 各1コ
トリノシン顆粒10%: 朝・夜 各1包
メコバラミン錠0.5mg: 朝・夜 各1錠
聴力検査の結果がよくなってきたため一日3回を一日2回にする。
8月5日~二週間
メニレット70%ゼリー30g:朝・昼・夜 各1コ
トリノシン顆粒10%: 朝・昼・夜 各1包
メコバラミン錠0.5mg: 朝・昼・夜 各1錠
聴力検査の結果がまた悪くなったので一日3回に戻しました。
8月20日~四週間
プレドニン錠5mg:朝・昼 各3錠(3日分)
メニレット70%ゼリー30g:朝・夜 各1コ
トリノシン顆粒10%: 朝・夜 各1包
メコバラミン錠0.5mg: 朝・夜 各1錠
今までのクスリで結果的に効果が得られていないということでステロイド剤を飲みました。
9月9日~四週間
メニレット70%ゼリー30g:朝・夜 各1コ
トリノシン顆粒10%: 朝・夜 各1包
メコバラミン錠0.5mg: 朝・夜 各1錠
MRI検査に異常がなく投薬を続ける。
10月16日~四週間
イソバイドシロップ70%分包30ml:朝・夜 各1コ
トリノシン顆粒10%: 朝・夜 各1包
メコバラミン錠0.5mg: 朝・夜 各1錠
内容は同じですが、ゼリーからシロップに変えてみました。
11月5日~四週間
メニレット70%ゼリー30g:朝・夜 各1コ
トリノシン顆粒10%: 朝・夜 各1包
メコバラミン錠0.5mg: 朝・夜 各1錠
9月頃から聴力検査の結果は変わらず。
12月3日~四週間
トリノシン顆粒10%: 朝・夜 各1包
メコバラミン錠0.5mg: 朝・夜 各1錠
クリニックでの治療はもうないとのこと。
現状の薬を飲み続けてもいいし、これで終わりにして様子を見ましょうかと言われる。
今回の通院で終了とした。
検査のまとめ
クリニックでは毎回聴力検査を実施しました。また、投薬で聴力が正常域まで回復しないため、聴神経腫瘍疑いということで紹介された病院でMRI検査を実施しました。
聴神経腫瘍については、ネットで調べてみたのですが、感音難聴と診断された人にまれに腫瘍が見つかるとのこと。症状についてはとても似ているので私は大丈夫かなと心配でした。
聴力検査:
難聴や耳鳴りがあるときに行う検査です。
その結果を記したグラフをオージオグラムと言います。
横軸に低い音の周波数(125Hz)から高い音の周波数(8000Hz)まで7種類の音、
縦軸に聞こえるか聞こえないかの聴力レベル㏈(120~-10)を示したグラフになります。
正常時の聴力は、すべての周波数が30㏈以内になります。
私の場合、最初の耳鼻科クリニックでの検査結果(2019年5月16日)は、
(検査結果を下さったので記録あり)
左耳は、 250Hz 65㏈ 右耳は、250Hz 40㏈
500 55 500 40
1000 45 1000 30
2000 50 2000 20
4000 30 4000 20
8000 20 8000 5
次に別の耳鼻科クリニックの検査(7月2日)では、5月の時より悪い結果ですと言われました。その後もクリニックの診察時には必ず聴力検査が行われました。
9月9日の検査では、右耳は正常に戻りましたが、左耳は回復せず、
250Hz 50㏈
500Hz 50
1000 30
2000 30
4000 50
8000 30
先生からは、250Hzも500Hzも30㏈になるのを目標にしましょうと言われました。
10月16日の検査で250Hzが35㏈まで回復し、もう少しクスリを飲みつづけたら目標を達成できるのではと思ったのですが、この時一回きりでその後通院をやめるまで40㏈以上回復しませんでした。
会社の健康健診で聴力検査がありますが、2019年7月の時は、1000Hzも4000Hzも「異常あり」の結果でした。耳鳴りもあり聞こえづらい症状もありましたので、当然の結果です。
MRI検査:
検査予約票に次の説明が記載されていました。
●磁石と電波を利用して体内の断層像を撮影するものです。横になっているだけで検査は終了します。
検査中は音がしますが、人体へ影響はありません。
●体内に金属が埋め込まれていると検査できません。心臓ペースメーカーやインプラント、人工内耳を使用している方など。
●金属及び磁気は検査の妨げになるため、次の物は取り除いてください。(ヘアピン・アクセサリー類・時計・メガネ・ブラジャー・化粧(マスカラ、アイシャドウなど)・エレキバン・入れ歯・義手・義足・補聴器など)
●閉所恐怖症の方や検査に不安が有る方は事前に申し出てください。
9月2日(月)に検査いたしました。この日は検査のみでしたので終わったらすぐ帰ってきました。MRI検査は初めてでしたので、緊張しすぎてとても疲れました。
検査については、若干、閉所に対する不安がありましたので、検査前に検査の時間、検査中の音について質問しました。時間は20分程、音については、ヘットホンを使用するけれど、少し大きめの音でガン、ガンと鳴るとのことでした。また、検査直前には、途中で辛くなった場合はこのスイッチを押してくださいとボタンのついた装置を握らせてくれました。
始めから、リラックスを意識して、呼吸は浅くならないように複式呼吸で深い呼吸をするようにしました。だんだん「まだかなあ。早く終わらないかな。新鮮な空気が吸いたい」という思いが出てきましたが、一生懸命冷静を保ち、検査を終えるまで我慢しました。横になっているだけでよいとのことですが、私はこの検査は苦手だと思いました。
結果は、9日(月)にクリニックの先生から説明があり、耳・脳ともに問題はありませんでした。画像は、パソコンの画面に耳を中心の輪切り、縦切りの像が何枚か表示されていました。「むくみの状態もわかるのですか」、と質問すると、「明確には分からない、ひどい時は白く濁るけど、それはない。左右比べても問題あるほどのむくみはない」とのことでした。
とりあえず、腫瘍は無くて安心しました。
日常生活で困ったこと、困ること
勤務中困ったことは、電話が取れなくなりました。
いつも悪い方の左耳で電話を取るためで、右耳で取るようにしようとも思ったのですが、これがなかなかできない。難聴で聞きづらいのと同じように、右耳では聞きづらいのです。
私の部署はお客様からの電話はなく、ほとんどが全国の営業所からのもので一日数本程度です。無理して右耳で取る練習をしなくてもいいかなと思い左耳で取っていました。
耳の状態がよくない時は、そもそも聞こえづらいので電話を取らなかったのですが、耳鳴りもない状態の時は、声は聞こえますので他に誰も取る人がいない時は私が電話を取りました。
詰まった感じがある時も受話器を耳に当てると思った以上に相手の声は聞こえました。ですが、声は聞こえていますし、相手の名乗った営業所は分かるのですが、名前が聞き取れないことがよくありました。「名前をもう一度お願いします」と聞き返すのですが、それでもなんと言っているのか分からないのです。
感音難聴のことを調べている時にわかったのですが、脳が分かっていることは聞き取れなかった言葉でも修正してくれるそうです。ですので営業所については、数は多いですが全営業所の名前は脳に記憶されていますので、なんと言ったか分かるようです。でも、人の名前は聞いたことのない名前は数多くありましたので、ほんとに不思議なのですが聞き取れませんでした。
電話の内容は上司が対応するようなものがほとんどなので、営業所と用件のキーワードだけ聞き取って終わりにすることにしました。
そもそもの症状は聞こえづらいので、声が小さい方、声がこもっている方、低い声の方、との会話では、「えっ?」と聞き返すことが多くなり、相手に申し訳なく思いましたし、一生懸命聞こうとすることでとても疲れました。
人の名前と同様に会話の中での固有名詞も聞き取れないことが多く、分からない言葉があるまま会話の中に入っていましたが、だんだん、複数人で話をしている時は積極的に会話に入らないようになりました。
また、聞こうと思って音の方に神経を集中しているといいのですが、予期せず何か言われたり、騒音のあるところで会話を求められたりした時、聞き取れないことがよくありました。聞こえたふりをしてそのまま会話を進めて、問題なく会話が成立することもありましたが、おかしな会話になり旦那さまを怒らせたこともありました。それから、分からなかった時は、聞こえなかったとはっきり言うことにしました。
通院をやめた後の記録(2020年)
2019年12月
最後の通院でいただいたクスリは12月末前に飲み終えました。
その間は、耳の奥で詰まった感じは続いていました。
難聴なのを忘れている時もありましたが、右耳をふさぐと左耳は聞こえが悪く、左の耳はあきらかに低い音が聞こえていないのがわかりました。
大晦日からお正月は、日常生活も変化が多く、神経を使うことが多くなったためか、若干の耳鳴りもあり調子はよくありませんでした。
2020年1月~2月
お正月の調子の悪さ、お正月明けの仕事の忙しさもあり、耳の調子は悪い状態が続きました。クスリを飲んでいた方がいいのかなとも思いましたが、自分でコントロールできるようになりたいと思う方が強く、ストレスや自律神経についての情報収集をしました。
耳マッサージも多少の効果はありました。
深呼吸もいいように思いました。以前話題になったロングブレスも毎日続けてみました。
3月
新型コロナウイルスが流行し、ニュースはその話題ばかりになりました。
仕事も一部延期になる状況が発生。私の仕事の中では一番プレッシャーになる仕事もストップし、実質的に仕事が少なくなりました。難聴を忘れている時もあるくらいで身体はとても楽になりました。やはり原因は、仕事のストレス??、プレッシャー??慣れないことの緊張と不安??
4月
緊急事態宣言が発令されました。
ゴルフスクールは休み、ジムも休みで、日常生活はのんびり状態となりました。
通勤時の車が少なくなりスイスイ。職場の分散、リモート勤務が始まり、私の職場も人が少なくなりました。食堂も分散使用になり、アクリル板も導入され、静かな昼食の時間になりました。
右耳をふさぐと左耳は確かに聞こえづらい状態で難聴は治っていませんが、忘れるくらい調子がいい状態が続きました。
5月
緊急事態宣言も終了、仕事も以前通り戻り、忙しい日々が始まりました。
職場の人数は引き続き少なく、昼食も静かな時間でしたが、時々耳の詰まりを感じる時がありました。
6月~8月
梅雨時期の不調、夏の暑さによる不調。
職場はコロナウイルス感染予防のため、窓、ドアの開放、外気と同じ状態で仕事することになり、体調に影響をもたらしました。少しでも体調をよくするためにエアコンやサーキュレーターで職場環境の調整をする毎日となりましたが、思ったほど快適にはならず、耳の調子もよくない日が多くなりました。
それでも、延期されていた健診が7月末に実施され、聴力検査がありましたが正常でした。健診は、1000Hzと4000Hzのみですが、しっかり聞こえていてうれしかったです。
難聴の他、疲れやすさを感じる日々が多くなりました。
仕事でも、家事でも3つのことを同時にして時間短縮をします。一つはタイマーを使用、一つは実際に作業する。もう一つは次になにをするか考えてその準備を行う。それが日常茶飯事でした。でも、難聴になり、身体の疲れも以前より増していて、3つのことを同時にできなくなりました。身体はだるいし、動かないし、頭の回転が悪くなりました。
9月~12月
通勤時の車が増えましたし、夏の暑さの次は寒さ対策となりました。
発症してから1年半が経過しました。
難聴はよかったり、悪かったりです。
難聴の原因は、自分で感じるストレスも感じないストレスもあると思いますし、自立神経の乱れだということもわかりましたが、コントロールは難しいです。
でも、これからも付き合っていくものなのでコントロールする努力はしていきたいと思っています。
考えるのが好きな私ですから。