ごきげんよう
土曜日の朝のサタデープラスに女優の本上まなみさんが2月のマンスリーゲストとして出演していました。本上まなみさんを見て思い出すことがあります。
私が40歳頃だったと思うのですが、お昼の番組と言うと、タモリさんの「笑っていいとも」が有名で、その中の「テレフォンショッキング」の“友だちの輪”は楽しいコーナーでした。
このコーナーは、芸能人や著名人の日替わりのゲストが、タモリさんとトークし、終了するとその日のゲストがその場で電話をかけて、次の日のゲストを紹介するというものです。
そこに本上まなみさんが登場し、タモリさんとトークを始めたのですが、本上さんの好きなものは?との問いに、「ウミウシが好きです」と答えたのです。
私は、「ウミウシ」を知りませんでしたので、 「??・・・ウミウシ・・・なに?」と頭の中は「?」でいっぱいになりました。
また、本上さんの返事にタモリさんが「ぼくも好きですよ」、と言ったのです。
その後、二人は「ウミウシ」の魅力について興奮しながら話をしていました。
二人だけの世界で盛り上がっていたのですが、ステージ上も会場も「ウミウシ」を知らない人が多かったようで、途中でタモリさんがその空気感に気が付いて、話をやめました。
その後、タモリさんが何か説明をしてくれたかどうかは覚えていませんが、私は、どういうものなのかイメージができないまま「ウミウシ」という言葉だが頭にインプットされました。
その頃、スマフォはありませんし、どういうものなのかすぐ見つけることも出来ず、写真を見つけたのはずっと後からでした。
これがウミウシの写真です。ほんの一例です。
第一印象は、カラフルな色に驚き、大きさが1~2cm程度ということにさらに驚きました。
それが、海の中にいるのです。
「ウミウシ」は、”釣り場でよく出会う海に棲む美しい生き物”と紹介されますが、
カニや貝・イソギンチャクなどが、水面直下で動いているところに
ちょっと変わった生き物がいることがあります。
プニュプニュ感満載の軟体動物で、それが、「ウミウシ」なのです。
水辺や海中の岩場を、ゆっくりと移動している姿を見つけることもあったり、
ツノのような触手のような突起物を突き出して、ユラユラ漂わせていることもあるそうです。
その小さな小さな生き物を捕獲する人も写真をとる人もいることにさらに驚きました。
実物は水族館で一度見たことがあります。
確か、品川水族館だったと思いますが、20年ほど前のことです。
「ウミウシ」という呼び方はあくまで総称で、カテゴリーのようなもので、
触角を2本の角に見立て、「海の牛」としたことが名前の由来とのことです。
今回、「ウミウシ」をネットで検索していましたら、とたんに広告に「ウミウシ」が載ってきました。ぬいぐるみの販売広告です。今、人気があるようです。
私は、10年ほど前に写真集を購入しました。
購入した経緯は覚えていないのですが、偶然本屋さんで見つけたのかもしれません。
先の「ウミウシ」の写真は、この本から撮ったものです。
「不思議ないきものウミウシ」写真・文 今本淳
2007年初版発行。 A5版 横開き。
今本淳:1967年生。神奈川県出身。
ウミウシの魅力を知り、2003年より奄美大島に移住。
本文より:
ウミウシは、巻貝の仲間です。
ただし、そのほとんどの種が貝殻を持たない、「裸の巻貝」です。
貝殻という器がない分、さまざまな大きさや形をしています。
春の磯でよく見られるアメフラシも、流氷の海を泳ぐクリオネも、実はウミウシの仲間です。しかし、ほとんどのウミウシは小さくて、海底でひっそり暮らしています。
ウミウシの魅力は何でしょうか。
まずひとつは、フォトジェニックな姿かたちと、その多様さではないかと思います。
ほんの数ミリの小さなウミウシでさえも、息を吞むような美しい色や模様をしています。
種類の多さも魅力です。
日本に1200種類程度いるといわれています。
ホームページ:http://www.umiushi.info/ 私が出会ったウミウシたち
写真集を購入した時は、寝る前に毎日見ていました。
実物は、1cmとか2cmくらいの大きさですが、写真集に載っている「ウミウシ」は、ページいっぱいの大きさで15cmくらいあります。
少し、強烈で、グロテスクにも感じました。
いっぱい「ウミウシ」を見ましたら、なぜか、胸いっぱい、お腹いっぱい、頭いっぱい、になってしまって、興味も熱も冷めてしまいました。
理由は私にもよくわかりません。
ほんとにいっぱいになったということだと思います。
あんなにかわいいと思いましたし、不思議な生き物だなあと興味もあったのですが、そういう思いはすっかり薄れてしまいました。
人の気持ちっておもしろいものですね。
写真集は、本棚に置かれたままずっと手にしていませんでしたが、今回、ひさしぶりに手に取りました。でも、また、本棚に戻しておきました。
テレビや雑誌でも耳や目にすることがほとんどなく、いつもは忘れています。
思い出させてくれてありがとうと思ったのでした。