脳の記憶術について。記憶を失っても強い感情は忘れない。

ごきげんよう。

先日、TVドラマ「アンメット」について書きましたが、脳の機能は実に不思議で興味深いと思っています。

TVドラマ「アンメット」の第一話で、脳外科医の三瓶先生が記憶を失ってしまった脳外科医のミヤビ先生に「記憶を失っても強い感情は忘れません」「心が覚えてるんです」と言う場面がありました。

そうなんだ、と思いながら、頭に浮かんだのは、私がいつも読むメルマガの樺沢先生のことでした。

[樺チャンネルについて]
精神科医の樺沢さんは、札幌生まれ、札幌医科大学医学部卒。
東京にて樺沢心理学研究所を設立し、メールマガジンだけでなく、Twitter、Facebookなど、累計30万人以上のインターネット媒体を所有している方で、YouTubeにて「精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル」も開設しています。
精神医学の知識、情報の普及によるメンタル疾患の予防を目的に情報配信している方です。また、本もたくさん出しています。

樺沢先生は精神科医で脳の働きについてよく記事にしますし、本もたくさん出版されています。
私も数冊持っているのですが、その中に記憶と感情について書いてあるものがあるのではないかと思い調べてみました。
そうしましたらあったのです。
「覚えられない記憶術」というタイトルの本なのですが、
強い感情は記憶に残るという内容について書いてありました。

第4章「感情が動くと記憶も強化される」というところです。
4章全部を紹介するのは無理なので、抜粋して内容を紹介します。

紹介する前に、
この本で得られることは3つあります。
1.脳の衰えや認知症を防ぐ
2.成績がよくなり、試験に合格する
3.自己成長が猛烈に加速する

本の内容は、記憶術に関することなので、抜粋のなかには、記憶と感情に関すること以外も含まれますが、勉強になったと思ったこともありましたのでそれも記述します。

*人間は、入力された情報の99%を忘れるといいますが、「とても楽しかった思い出」は、特に復習しなくても、非常によく記憶しているものです。
あるいは、辛い思い出、悲しい思い出なども、忘れたくても忘れられないということがあります。
人間は、喜怒哀楽など感情が大きく動かされた出来事は、強烈に記憶する仕組みを持っているのです。

*記憶と情動は深く関わっています。情動が刺激されると、記憶力が高まる。その理由は、情動刺激とともに私たちの脳の中で分泌される脳内物質、神経伝達物質が、記憶を増強する作用を持っているからです。
逆にいうと、意識的に感情のコントロールを行うことで、情動の記憶増強効果を利用し、覚えなくても勝手に記憶に残すことができる。
これが、「感情操作記憶術」です。

*多少の緊張感があったほうが学習効果は高まる。「ほど良い緊張記憶術」
ほどよい緊張状態では、脳内にノルアドレナリンという物質が分泌されています。
ノルアドレナリンは、長期記憶形成において、非常に重要な脳内物質なのです。
「緊張したらどうしよう」と緊張を心配しますが、ほどよい緊張は「心強い味方」なのです。

*軽い緊張感は、あったほうがいいのですが、ストレスが大きくなりすぎると、全くの逆効果となります。
仕事のプレゼンのために準備は万端のはずが、本番で頭が真っ白になってしまった、ということもあるでしょう。
こういう事態を防ぐためにどうしたらよいか、それは場面に慣れておくことです。
それでもすぐ緊張してしまうという場合に役立つのは、深呼吸です。
脳科学的に見ても深呼吸のリラックス効果は絶大です。

*進化から考えても、好奇心・探求心のままに活動するのは正しい。「好奇心記憶術」
好奇心は記憶力増強、マンネリは記憶力低下につながります。
記憶力と密接に結びついている感情が好奇心なのです。

*ストレスがかかりすぎると脳のほとんどの機能は低下します。
ストレスが継続すると、副腎皮質からコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。
脳の記憶のコントロールセンターともいうべき「海馬」には、コルチゾールの受容体がたくさん存在します。
コルチゾールは、記憶を貯蔵するニュートロンのネットワークを分断するとともに、「海馬」でのニュートロン新生をストップします。
ストレスによってコルチゾールが増えすぎた結果として、短期記憶、長期記憶、新規の学習機能までもが、障害されるのです。

*「楽しむ」気持ちが記憶力を増強させる。「楽々記憶術」
イヤイヤ勉強すると、記憶に残らない。楽しく勉強すると、それだけで記憶に残ります。
楽しいと思うと記憶力増強作用のあるドーパミンが分泌されます。

[本の紹介]
「覚えない記憶術」
著者 :樺沢紫苑
発行所:株式会社サンマーク出版

記憶術のほんの一部を抜粋しましたが、歳をとれば「老化」ということで記憶力は確実に低下します。
脳を上手に使って、認知症にならないように予防して日々を過ごしていく必要があります。
本の終わりには、次のようなことが書かれていました。

*情報を頭の中に蓄えるだけの「従来の記憶術」は、既に過去の仕事術といえます。本書で紹介した「覚えない記憶術」は、情報を脳の中に蓄えることにこだわらず、インターネット、ソーシャルメディア時代にマッチした「未来の仕事術」といえるのです。

*記憶力は成人する頃にピークを迎え、その後落ちていく一方、というわけではなく、歳をとっても伸ばすことができる。
「運動」や「睡眠」など、脳を活性化し、脳の老化を予防する生活習慣を実践することで、脳と体両方の健康を手に入れることができる。

こうして、ブログに記事をアップすることは、情報をインプットして、その内容をアウトプットすることですから、脳の衰えや認知症を防ぐにはとてもいいのだと思っています。また、少し前から、パソコンで日記を書いています。
以前から。5年日記をつけていましたが、一日の記入スペースが小さいので、イベント内容や特別なことを記録するのみでした。
もっといっぱい書きたくなりパソコンにしました。
自分の気持ちを文章にする練習にもなりますし、思ったことや考えたことの整理にもなり、毎日、楽しく書いています。

感情と記憶の関係から、記憶術の話になり、最後は脳の衰え予防の話になってしまいましたが、今後も脳の健康を意識して楽しく日々を過ごそうと思ったのでした。

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