絵本「三つの色のふしぎなぼうけん」。絵の色が変わる不思議な絵本。しかけ絵本の紹介です。

ごきげんよう。

不思議な絵本の紹介です。

「三つの色のふしぎなぼうけん」という絵本を知っていますか。
赤・青・黄 の三原色に仕掛けがついた絵本です。
不思議で、おもしろく、楽しい絵本です。

アネット・チゾンとタラス・テーラー 作
竹林亜紀 訳
評論社 発行

青いぞうと黄色のイヌを重ねて見ると、緑のお魚が現れます。
青色と黄色を重ねると緑色になるのは分かりますが、それだけではなく、ぞうとイヌを重ねるとお魚になるんです。
色も変わるし、形も変わるのです。
あーら、不思議。
絵本の中でどういうふうに表現されているか気になりますよね。

他のページには、
青いオットセイとピンクのフラミンゴを重ねて見ると、紫のかめが現れます。

どういうしかけかというと、青いゾウと青いオットセイのページは、透明のセロハンフィルム(クリアファイルの素材のような)になっています。
重なった部分だけ、色が変るのです。

<絵本の最初は>
ハービィとイヌのアンジェロは、にじを見た。
にじはずっと遠くにのびていって、おかや川をこえ、山と海の向こうまでとどいていた。
にじを見てると、ハービィは絵をかきたくなった。
にじの色、みんな使ってね。
家に帰って絵の具ばこをあけると、のこっていたのは青と黄色とピンクだけ。
三色ぽっちで、わくわくする絵なんてかけるかな?

<絵本の最後は>
色は、どこからきたんだろう。
ハービィはどの色も、青と黄色とピンクからつくった。
そして、この三色のこい色とうすい色を使って、でっかい花をかいたよ。
みんなは、もう自分でやりたいよね。
こんなぼうけんのあとだから、ハービィはお休み。

この絵本をなぜ私が持っているのかといいますと、
小樽絵本センターで児童文化を学んでいる時に、
第5回「就学前④(5~6歳)」の講座と
第26回「色・形と感覚的イメージ」の講座で取り上げられた絵本なのです。
講座で取り上げられた絵本や児童書は、購入することができました。
不思議な絵本でしたので、購入し、今も大切に持っていたということです。

講座の内容ですが、手元の資料によりますと、
第5回の講座は、就学前④(5~6歳)についてで、自我の萌芽、自然現象(生存の意味とその認識)、対人関係の味わい(親子・兄弟・友だち)、自分の発見 について学びました。
内容の説明は簡単ではありませんので省きますが、
この講座の最後には次のようにまとめられています。

読書とは間接体験の世界です。
人間にとっては直接体験も重要ですが、すべてを直接的に体験できるものではありません。人間の行動範囲には限界があるのです。
しかし、読書の間接体験のイメージは無限です。
子どもたちの心は大人には見えなくても、その水面下では一生懸命生きている、いや、生きようとしているのです。そのエネルギーは凄まじい。その凄まじいエネルギーが様々な壁に突き当たり、それを越えようと努力するとき、大人への密やかな旅立ちになっていくのです。

第26回「色・形と感覚的イメージ」では、想像力と人間のかかわりについて学びました。
想像力とは、現に感覚に与えられていない事象を思い浮かべる能力です。
想像力には、再生的想像力、創造的想像力、構想力があります。
絵本としては、色と形とリズム、色と形のドラマ、感覚的イメージに分類され、
「三つの色のふしぎなぼうけん」は色と形とリズムに含まれます。

驚いたのですが、
絵本サイトを見ると、同じ絵本なのですが、料金が2750円だったり、3300円だったり。
そして、いくつかのサイトを確認したのですが、品切れ中でした。
私の持っている絵本は、定価1700円で、初発版です。
これは、大切に持っていたほうがいいですよね。

以上、絵本「三つの色のふしぎなぼうけん」の紹介でした。

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