映画「ペリカン文書」の感想。—ジュリア・ロバーツとデンゼル・ワシントンが見えない敵の存在と戦うサスペンス。

映画「ペリカン文書」を観ました。
民放テレビで放映されたのですが、久しぶりで懐かしく思いながら観ました。

大好きなジュリア・ロバーツ主役のサスペンス映画です。
ジュリア・ロバーツは、以前、感想を書いた「プリティウーマン」に出ていた女優です。

この映画は、ホワイトハウスが関係する犯罪に関する仮説のレポート「ペリカン文書」を書いた法学部在籍の女子大生・ダービー・ショウ(ジュリア・ロバーツ)が、敏腕記者・グランサム(デンゼル・ワシントン)と手を組んで見えない敵からいっしょに逃げ、その悪に立ち向かうという内容です。

この映画は大好きです。
何度見ても、ストーリーも結末もわかっているのに面白いです。
ハリウッド映画ではおなじみの「追う者」「追われる者」系のサスヘンス映画で、誰が自分の命を狙っているのかわからず、誰が信じられるかもわからず、ハラハラドキドキの連続で、次々と人が殺されますが、主人公のジュリア・ロバーツは死にません。
ジュリア・ロバーツが出ているから好きですし、彼女のいろいろな表情が見られる映画です。
可愛らしく、素敵です。
共演のデンゼル・ワシントンもかっこいいです。
私は、この映画でデンゼル・ワシントンが好きになりました。

[以下、ネタバレが含まれます]

あらすじ
ワシントンD.C.で、最高裁判事の二人が暗殺されます。
これは、ホワイトハウスが関係する犯罪でした。
殺したのは、始末屋(殺し屋)のカーメル(スタンリー・トゥッチ)という男です。
殺された一人が恩師だった大学教授が、彼の死に胸を痛めます。
その大学教授トーマス(サム・シェパード)の法学部の生徒がダービー・ショウ(ジュリア・ロバーツ)です。
二人はお付き合いしている関係でした。
ダービー・ショウは、この事件の背景に興味を持ち、独自の調査によりある仮設を立て、レポートを書き上げました。
そのレポートが素晴らしい仕上がりだったため、トーマスは友人であるFBI特別法律顧問のヴァーヒーク(ジョン・ハード)に渡します。
さらにレポートは、警備担当だったFBIのヴォイルズに渡りました。
ヴォイルズは、大統領補佐官のコールに捜査を進めるように命じます。
コールは入院中の大統領にそのレポートを見せ、ヴォイルズと共に捜査に入ることを伝えます。
そのレポートは「ペリカン文書」と名付けられ歩き始めたのです。

ヘラルド紙の記者であるグランサム(デンゼル・ワシントン)の元に一本の電話が入りました。
身元を隠し、名をガルシアと名乗った男は、ある暗殺について知ってはいけないことを知ってしまったとだけ話し電話を切ってしまいます。
グランサムは、何かに怯えるガルシアとなかなか会うことが出来ませんでした。

その頃、ダービーは飲みすぎたのに運転を変わろうとしないトーマスに嫌気が差し、1人車を離れ帰ろうとした所、エンジンをかけようとしたトーマスの車が爆発炎上してしまうのでした。
その場にいたルーパート巡査部長に話しかけられたダービーは詳細を話します。
病院に連れて行かれたダービーが警察から事情聴取を受けていると、ルーパートという名の人物が警察にはいないことを知ります。
身の危険を感じたダービーは病院から立ち去ります。
彼女はトーマスの友人てあるヴァーヒークに連絡をとり、トーマスが亡くなってしまった事を伝えます。

変装したりして姿をくらまそうと努めたダービーでしたが、どうしても追われてしまいます。
そんな時、テレビでグランサムの出ていた報道を見て彼に協力を依頼します。
グランサムは、教授トーマスも口にしていた記者でした。
ダービーは「ペリカン文書」の説明をして取引を求めました。

やがて、始末屋カーメルにダービー殺害の依頼がやってきます。
ダービーはヴァーヒークと会う約束をしていましたが、カーメルに先回りされ、ヴァーヒークは殺されてしまいます。
カーメルはダービーを殺そうと迫りますが、カーメルは何者かに殺されてしまいました。
カーメルは、FBIのスナイパーによって殺されたのでした。
FBIの関係者であるヴァーヒークが殺されたので、ダービーの命が危ないとFBIが動いたのでした。
ダービーは逃げ出し、グランサムと合流します。

そしてダービーは「ペリカン文書」の全容をグランサムに語り始めました。
それは大統領の支援者である実業家のマティースが環境団体との裁判で不当に勝訴した件で逆転敗訴を恐れたマティースが、環境団体に力を注いでいたローゼンバーグとジェンセンを殺したのを示すものでした。

グランサムは、人里離れた場所で記事を書き続けます。
ダービーも合流し、再び2人の調査が始まりました。
2人はガルシアの正体がモーガンだということに辿り着きますが、モーガンはすでに殺されていました。
しかし、モーガンの貸金庫から確たる証拠品を見つけ、命の危険にさらされながらも追跡者から逃げ切るのでした。

そしてグランサムは証拠品を元に記事を書き、グランサムはダービーとの連名で記事を明るみに出すことにしました。
ダービーは自らの失態にしたくないヴォイルズに協力してもらい、安全に国外脱出して姿を消しました。

これによりマティースは起訴され、コールは辞任、大統領の再選は絶望的となりました。

・キャスト
ダービー・ショウ(ジュリア・ロバーツ) 法学部の学生
グレイ・グランサム(デンゼル・ワシントン) ワシントン・ヘラルド紙の記者
トーマス・キャラハン(サム・シェパード) 法学部の大学教授
ギャヴィン・ヴァーヒーク(ジョン・ハード) FBI特別法律顧問、キャラハンの友人
デントン・ヴォイルズ(ジェームス・B・シッキング) FBI長官
ボブ・グミンスキー(ウィリアム・アサートン) CIA長官
フレッチャー・コール(トニー・ゴールドウィン) ホワイトハウス大統領補佐官
(ロバート・カルプ) 米大統領
カーメル(スタンリー・トゥッチ) 殺し屋

・原作 ジョン・グリシャムの同名小説
・監督・脚本・製作 アラン・J・パクラ

・公開日 1994年4月29日

私の感想は次の内容です。それと映画の情報をひとつ。

・感想① 
ジュリア・ロバーツが素敵です。
代表作である「プリティウーマン」を観て好きになったのですが、今回もとても素敵でした。笑顔がいいです。
若き日のジュリア・ロバーツの笑顔が眩しいくらいです。
でも、サスペンスなので、笑顔は始めと終わりだけでした。
パーマの掛かったロングヘアから、ショートカットのカツラを被って変装する姿。
彼が殺されて驚き、悲しみ、待ったなしで自分も狙われて、不安いっぱいになる表情。
恐怖のために息もできなくなる彼女。
様々な彼女の魅力を堪能出来る映画です。

・感想② 
デンゼル・ワシントンがかっこいいです。
若き日のデンゼル・ワシントンです。
表情がいいです。目がいいです。
彼女に協力していっしょに見えない悪と戦います。

今作で主人公2人は最後に結ばれるのかなと思いましたが、最後のお別れの時にも抱き合いましたが、キスすることはありませんでした。
これには理由があって、デンゼル・ワシントンが過去に映画で共演白人女性とキスしたところ、試写会で激しくバッシングされ、以降白人女性とのキスは一切しないと決めているからだそうです。
インタビューで、デンゼル自身が「白人男性をターゲットにした映画で、白人女性とキスなんかしたら叩かれる」と答えています。
ジュリア・ロバーツは、「いつこの人とキスが出来るのだろう」と撮影の間中ドキドキしていたのですが、「ハグと頬へのキスで終わってしまい、がっかりした。何の問題もないのに」とインタビューで答えているとネットに情報がありました。

そんなデンゼル・ワシントンの今は、驚くほど太っていてスマートさはありません。
なんであんなに太ってしまったのでしょう。
でも、演技は変わりません、今も魅力があります。

・感想③ 
映画のコメントを見ると、“アラン・J・パクラ監督らしい硬派な社会派スリラー”
と書かれていましたが、私にはよくわかりません。
ただ、このストーリーは、よくある権利とお金絡みの展開だと思うのですが、登場人物の魅力が、素晴らしく、最後まで飽きずに観ることができます。
結末は分かっているのに、何回観てもおもしろいです。
登場するのが始末屋(殺し屋)とFBIとCIA、、、、。
関係者は次々と殺されてしまうのにジュリア・ロバーツは、殺されません。
すぐにでも殺されてもおかしくないのですが、主役なので殺されません。
後半のジュリア・ロバーツとデンゼル・ワシントンのコンビネーションは抜群です。
それでいいのです。

・感想④
最後のシーンですが、
ダービーは、国外脱出して姿を消すことになります。
専用機で姿を消すのですが、その時グランサムのほほにお別れのキスをします。
そして、飛び立つ前に戻ってきて、抱き合う二人。
グランサムは、ダービーをじっと見つめます。
その後、一躍有名人となったグランサムはテレビに出演しますが、ダービーの存在については上手くはぐらかしていました。本当は知っていると思います。
やさしいいい顔をしています。
頼もしい紳士になっていました。
その様子をダービーがどこかの海辺の家のテレビで微笑みながら見ています。
恋の要素をほのかに漂わせるシーンでした。

・感想⑤ 
ダービーとグランハム以外の登場人物が結構います。
ダービーのお付き合いしていた教授と暗殺者は分かるのですが、その他、似たような感じの男性が次々、たくさん出てくるので、誰が誰だか区別がつかなくなります。
ホワイトハウス、FBI、CIA、、、、。
ダービー(ジュリア・ロバーツ)を追いかけている人たちが、本当に悪人なのか、どこの所属の人で誰の指示によって動いているのか、そういうことが分かりづらいです。

・情報① (ネタばれ大あり)
あらすじのところにも書きましたが、
ダービーは、大学教授のトーマスのお友達のヴァーヒークと会う約束をします。
ところが、ヴァーヒークはすでに始末屋に殺しの依頼が出ていて殺されてしまいます。
赤いキャップをかぶり、体系を似せて変装した始末屋(殺し屋)は、ダービーと会います。
人が大勢集まっているところで会い、その人込みの中を歩いています。
ダービーが殺されると思った瞬間、始末屋が殺されていました。
ここは、ハラハラドキドキしていたのに、あまりに突然の展開にびっくりしました。

殺したのは、FBIのスナイパーでした。
待ち合わせしようとしていたヴァーヒークは、FBI関係者でした。
そのヴァーヒークが殺されたので、ダービーも危険だと判断したのです。

最後に
記事の内容を読み返して、またこの映画を観たくなりました。

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