TVドラマ「パンドラの果実」が面白いのです

TVドラマが好きな私は春ドラマを毎日楽しく観ています。
春ドラマは、4月~6月に放映されるドラマですが、土曜日午後10時からの日本テレビの「パンドラの果実」がおもしろいです。
サブタイトルが「科学犯罪捜査ファイル」。

主演は、ディーン・フジオカさんで、主人公の名前は、小比類巻祐一。
小比類巻さんは、帝都大学生命工学科を首席で卒業し、警察庁に入庁した警視正で、新部署「科学犯罪対策室」を設立して室長になっています。
その他のメンバーは、
天才科学者で3年前に科学界から離れた最上友紀子役に岸井ゆきのさん。
元捜査一課で現場経験が長く、検挙率が一番という警部・長谷部勉役にユースケ・サンタマリアさん。

主人公の小比類巻室長は、知的で紳士的で科学に詳しい人。
妻を亡くし、シングルファザーとして幼い娘を育てています。
捜査官の長谷部さんは、アナログでコメディ感を出してくれます。
また、最上博士は、とてもフレンドリーでおちゃめな人で室長宅に居候しますが、科学の話をしている時はいつもシリアスで、その表情の違いがとてもいいのです。
科学に関係するセリフに興奮します。

ドラマというと、ラブラブ、キュンキュン物も大好きですが、弁護・検事・裁判・事件・警察・科捜研・医療・研究・・・系のドラマも大好きで興味を持って観ています。
今回このドラマは、全体像を知っただけでもおもしろそうな予感がしました。
これは、科学犯罪捜査のドラマですが、科捜研とは違う、事件の裏に隠された科学そのものを捜査によって解き明かしていくドラマです。
「不思議で不可解な事件」が科学で謎解きをすると、謎が解明し、犯人にたどり着くのです。
また、先端科学と人間の心について考えさせられるドラマにもなっているようです。

日本テレビの土曜日の10時のドラマは、いつも奇妙で現実離れしたオモシロドラマを取り上げています。
あまりにもぶっ飛びすぎている内容も過去にはありましたが、今回のドラマは私にはとてもオモシロドラマです。

日本テレビ 土曜日 午後10時より
「パンドラの果実 科学犯罪捜査ファイル」

室長  小比類巻祐一  (ディーン・フジオカ)
捜査官 長谷部勉    (ユースケ・サンタマリア)
天才科学者  最上友紀子   (岸井ゆきの)

厚生労働省のキャリア官僚  三枝益生 (佐藤隆太)←室長の大学時代の後輩
室長の妻 亜美 (本仮屋ユイカ)←出産後に亡くなった妻
亜美の母 四宮聡子 (石野真子)←室長の家に行き、亜美の娘の面倒を見ている

原作:中村啓 著 「科学犯罪捜査班」(天才科学者・最上友紀子の挑戦)

第三話まで放映されました。

4月23日第一話
自我を持つA.I.ロボットによる殺人事件。

人間の言葉を理解して、会話もできる最先端A.I.が搭載された介護用ロボットです。
Pepperくんをもう少し男性っぽくがっちりさせたイメージです。
社内の密閉された部屋で、酸素濃度が低下し窒息死するという事件が発生し、ロボットが「私が殺しました」と自供します。
最上博士の取り調べ時の心理的な駆け引きはおもしろかったです。
結論はロボットが犯人ではありませんが、このロボットには、すでに亡くなっている創業者で科学者の脳がコピーされています。
その死んだ科学者の思い・魂が、プログラムされているロボットの行動とは別の行動をするという話の展開です。

4月30日第二話
能力を上げる脳内チップ および 脳を転送するマインドアップロードがテーマ。

eスポーツ選手が能力を上げるために頭部にマイクロチップを埋め込みます。そのチップが発火したことによりショック死します。発火の理由は、偶然が重なった過電流と共振現象であると分かります。さらに調査を進めた結果、チップを埋め込んだのは、ある脳神経外科医であることがわかり、その医師は人間の意識をコンピューターのような人工物に転送し、脳を永久保存することを研究していました。
追い詰められた医師は、自分の身体で転送を実施しますが、
結果は、肉体は死に、脳内の電気信号はコンピューター上には存在しませんでした。

5月7日に第三話
死者が蘇る事件。

科学研究を行っている研究所の遺体安置所に研究に使用するための献体遺体が保管されました。その夜、遺体が起き上がって歩き出します。
ありえないことですが、その謎を科学が解き明かします。
研究所で研究されていたのは植物の再生能力で、再生力を生む遺伝子が一時的に遺体を蘇らせたことが分かりました。

第三話までに知り得た情報と気に入ったセリフを紹介します。

・捜査の3要素は、気力・体力・時の運(ひらめき)ということで、小比類巻室長が長谷部捜査官と最上博士をメンバーに加えます。
気力:小比類巻室長 [帝都大学生命工学科を首席で卒業、警視正]
体力:長谷部捜査官 [現場経験が長い叩き上げの警部。検挙率一番]
時の運(ひらめき):最上博士[天才科学者]

・小比類巻室長の最愛の妻・亜美さんは、5年前、出産後に死亡し、遺体は契約のもとアメリカで冷凍(-192℃)保管されています。室長は科学の力で蘇らせたいと思っているようです。
「パンドラの果実」というタイトルもここに関係すると思います。

・最上博士は、3年前、何かがあり科学界を離れているのですが、まだ、何があったのか明らかにされていません。乞うご期待です。

・室長は、「蘇生」「人間の心」について興味を示します。
室長「科学は人類にとって、私にとって、“光”なんです」

・室長「科学の力で人間の能力を向上させることができるなら、それを試してみることは、決して悪いことではないと思います」

・死者が蘇る事件解決の後、室長が博士に質問します。
室長「博士、心ってどこにあるのでしょうね」
博士「いきなりだね。心か、そもそも存在が解明されていないからな」
室長「もし、存在するとして、どこにあると思いますか」
博士「やっぱり脳なんじゃないかな。可能性を考えると」
→ →
博士「細胞記憶の話ね。私は、細胞に心はないと思う」
室長「私は、心は肉体にも宿る、そう思っています」

・博士「科学者なら、自分が生み出したものが、何なのかを知らなくちゃいけないと思う。あなたの作ったタンパクがとんでもないことを起こしたの」

・博士「科学者には、越えてはいけない一線があるの。科学者は悪意がなくてもパンドラの箱を開けてしまうことがある。一度開けた箱は、もう二度と閉められない」

このドラマの関連情報として次の情報を知り得ましたので、書いておきたいと思います。

●「科学」ってなに? 同じ読みの「化学」との違いは?

どちらも「かがく」と読みますが、漢字は違いますから、違いがあることはわかります。
私なら、学問としての理科で扱うのが「科学」で、その中のひとつの科目に「化学」があると説明しますが、それは、若干違っているようです。

そもそも指している範囲が違っていて、
「科学」とは、対象を観察、実験することによって導き出された知識、法則の総称のことを指す言葉。
対象が自然であれば「自然科学」、社会なら「社会科学」、という名称になります。

「化学」は、物質の構造や性質、物質相互間の反応などを研究する一つの分野のことを指します。科学と読み方が同じなので「ばけ学」と呼ぶこともあります。

「科学」という膨大な知識の中に、「化学」という分野が存在しているということです。

●三話まで終了しましたが、視聴率は一桁で、少しずつ落ち込んでいます。でも、ライツビジネス狙いで問題ないという記事もありました。

ライツビジネスとは何でしょうか?調べてみました。

ライツとは、テレビ・映像業界が作る番組や作品(=コンテンツ)に派生する多くの権利のことです。代表的なものは、コンテンツを創作した人が有する著作権が挙げられます。
ビジネスとしては、地上波のテレビ局が、制作した番組を衛星放送のチャンネルや動画配信サービスに販売したり、キャラクターの使用権利を販売し、コラボグッズなどの形で売り出したりなど、二次展開を企画することなどがあります。

別の業種でも。
出版会社でみると、紙からドラマやアニメという映像化にしたり、グッヅの商品化などの二次利用を指します。

日本テレビは、動画配信サービスのHuluを買収、ディズニープラスで番組の世界配信も動きだしています。
テレビ朝日は、AbemaTVを運営、
テレビ東京はアニメ事業に強く、グッズ化、DVD化などに力を入れています。

ライツビジネスは、すでに定着しているのです。

ドラマは、まだ第三話です。
今後、事件の解決も興味ありますが、死人の蘇生や人間の心について、どのように展開していくのか楽しみです。

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