詩人 谷川俊太郎さんを思い出しました。お会いしたのは小樽絵本センターの文化セミナーです

ごきげんよう

テレビのコマーシャルで谷川俊太郎さんの名前が目に入ってきました。
一瞬、「懐かしい、谷川さんだ」と思いました。

そのCMは、あっという間に終わってしまいましたので、また、流れるかもしれないと思い気をつけていたのですが、もう目にすることはありませんでした。
もしかしたらスポンサー提供のCMだったのかもしれませんが、いつ、なんの番組で流れていたかを覚えなかったので、あれはなんだったのだろうととても気になりました。
ネットで調べてみると、「ベルシステム24」の40周年記念に制作されたCMとわかりました。

ネットで60秒の動画を見ることができました。
そこに記載されていた内容を記します。

ベルシステム24は、おかげ様で創立40周年を迎えました。これを記念し、詩人の谷川俊太郎さんとクリエイティブディレクターの森本千絵さんの力をお借りして、すべてのコンタクトセンターのオペレーターへエールを込め、周年CMを制作しました。ナレーションは女優の鈴木杏さん、音楽を「おおかみこどもの雨と雪」を手掛けた高木正勝さんという豪華な制作陣。

また、読まれていた詩が、谷川俊太郎さんの「詩」で、
タイトルは「心を重ねる」です。

会ったこともなく
顔を見たこともない人の声が呼んでいます
耳もとで聞くその声は
時に口ごもり
時に苛立ち
隠れた不安を
抑えた怒りを
無言の感謝を秘めています
私たちはあなたの声に答えます
人は独りではないと信じているから
コールセンターは日夜を分かたず動き続けます
耳だけでなく全身であなたの声を
あなたの言葉を受け止めます
世界にひろがる声の網の
見えない網目の一つとして

私にとっての谷川さんは、詩人の谷川さんというより、小樽絵本センターの文化セミナーで講師をされていた谷川さんです。

小樽絵本センターで行われていた文化セミナーでは、スタッフとして関わっていました。
谷川さんが参加されている時は、目の前にいらっしゃいましたし、セミナー後の懇親会ではお話しもいたしました。
谷川さんの写真がありましたので載せます。
写真に日付がなかったのですが、他の写真などから、1995年第二回文化セミナーの時のものだと思います。

私が谷川俊太郎さんの名前を知ったのは、文化セミナーが開催されるよりもっと前のことで、詩人として有名な方ということで耳にしていました。
その時は、あまり「詩」に興味がなく、興味がないというよりは、私にとって「詩」は苦手な存在で、有名な方という情報だけ耳で受け止めて終わっていました。

その方が、小樽絵本センターの文化セミナーに出席されると知り、詩人ってどういう感じの人なのだろう、自分の世界を持った、自分の空間で生きている人なのかなあなどと思っていました。
また、内向的で寡黙で、もの静かな方というイメージを勝手に思っていました。
しかし、お会いした谷川さんは、全くそのイメージとは違う方でした。
声が大きく、よく通る声で、ハキハキとしゃべり、リーダーシップをとるような方でした。
実際、第二回文化セミナーでは、出席された講師の方々の対談のコーナーがあるのですが、その時のコーディネーターを務められていました。
その後も、数回、コーディネーターをされていました。
そういうことができる人で、とても似合っていて、とても向いている方でした。
私はそう思いました。

そういうきっかけもあり、谷川さんの本を購入しました。
今も本棚に4冊の詩集があります。
「手紙」
「真っ白でいるよりも」
「モーツァルトを聴く人」
「女に」

その中の一冊、「女に」は、絵が佐野洋子さんです。
佐野洋子さんは、「100万回生きたねこ」の著者で、谷川さんの奥様でした。
佐野洋子さんも文化セミナーの講師として参加されましたので、その時に購入したものと思いましたが、サインの日付から文化セミナーの時ではないことがわかりました。
第一回文化セミナーが1992年6月14日、第二回文化セミナーが1995年11月26日で、サインの日付が1994年11月13日です。
ですが、いつ、どのようにサインをいただいたのか思い出せません。
本の表紙とお二人のサインの写真を載せます。

当時、購入はしたのですが、そもそも“詩”が苦手でしたので、その時はミーハー感覚で、持っていることに満足したといったところです。
内容は一応目を通したと思うのですが、全然覚えていません。
改めて、この詩集を読んでみました。
購入した時より、年老いてしまった今の私には、心に入ってくる“詩”がいくつもありました。
特に、情景などがイメージできるものは、可愛らしさや優しさがあり、癒される感じがしました。

でも、中には、よく分からないというものもあり、
そういう「詩」は、イメージが何もできず、ただ、ただ、文字をおっているだけです。
谷川さん、すみません。

ですけど、文化セミナーでお会いした時は、今そこにいるという存在感を感じられる人で、頼もしさもあり、魅力的に思ったことを覚えています。
今回、谷川さんのことを思い出し、谷川さん本人のことや谷川さんの詩やその他の作品についても、もう少し知りたいと思ったのでした。

その内容については、次回に。

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