TVドラマ「波よ聞いてくれ」は破天荒なドラマですがおもしろいです。「シセルコウメイ」は「死せる孔明」ではなく、芸人「シセル光明」でした。

TVドラマが好きな私は春ドラマを毎日楽しく観ています。
春ドラマは、4月~6月に放映されるドラマですが、
金曜日、テレビ朝日 午後11時15分からの「波よ聞いてくれ」は痛快で破天荒で毎週楽しく観ています。

このドラマは、
スタート時から見ようと思っていたドラマではなかったのですが、小芝風花さんが主人公を演じるとのことで、好きな女優さんであり、コメディードラマということで、楽しく観られるドラマかなと2回目をちょっと観てみました。
そうしましたら、何とも痛快で、爽快で、テンポも速く、面白いとなり、その後は欠かさず観ています。

ドラマの内容は、
小柴風花さんが演じるミナレというやさぐれ女が、ひょんなことからラジオパーソナリティーとなり、あれやこれやと奮闘するドラマです。
沙村宏明さんの同名漫画の実写化で、セリフの切れ味と展開の面白さがあるコメディードラマです。
2020年にアニメ化もされています。
見どころは、タレントでも芸人でもアナウンサーでもない、いわば喋りに関してはド素人の彼女が、ラジオ局のプロデューサーにDJの素質を見出され、才能を開花させていくところです。

キャストは、
主人公は、鼓田ミナレ(小芝風花さん)、スープカレー店でアルバイトしている。
ラジオのチーフディレクターは、麻藤兼嗣(北村一輝さん)。
アシスタントは、南波瑞穂(原菜乃華さん)。
看板パーソナリティーは、茅代まどか(平野綾さん)。
スープカレー店のバイト仲間は、中原中也(片寄涼太さん)。

脚本は、古家和尚さん、
演出は、住田崇さん、片山修さん、植田尚さん。
沙村宏明さんの同名漫画の実写化。

小柴さん以外の方々もおもしろいキャラクターで、いい味を出しています。

ドラマを観ていて気持ちいいのが、小柴さんのセリフの切れ味です。
一気にまくし立て、絶叫しても聞き取りやすいセリフ回しは見事です。
言いたいことをすべて一気に言い放ち、ほんとうに見ていて心地よく、爽快です。

第二話は、
スープカレー店でアルバイトする傍ら、ひょんなことから深夜の冠番組でラジオパーソナリティーとしてデビューすることになってしまった鼓田ミナレ(小芝風花)。その上、店長の宝田嘉樹(西村瑞樹)が交通事故に遭って入院したため、中原忠也(片寄涼太)と2人で店を回さなくてはならず、大忙し!
そんな中、冠番組の初回放送の「架空実況」は大反響を呼んだミナレだったが、麻藤兼嗣(北村一輝)から「次の企画はお前が自分で考えろ」と無茶ぶりされ、頭を悩ませる。
ミナレ宛のFAXがラジオ局に届く。そこには「俺は呪われてる」「助けてくれ」などと書かれており、ドン引きするミナレだったが、麻藤の指示で、南波瑞穂(原菜乃華)と共に渋々送り主を訪ね、その一部始終を録音することに…!
そこは、自分の部屋の真下の部屋で、その住人を殺人犯と勘違いして警察沙汰を起こしてしまい、とうとうアパートを追い出されてしまうというストーリー。

毎回、痛快でどたばたなのですが、その内容については横に置いておいて、
今日、ここで書きたいのは、「シセルコウメイ」についてです。
第二話の最後に登場したセリフです。

—死せる孔明—というセリフが出てきました。

チーフディレクターの麻藤さん(北村一輝さん)が、ミナレさん(小柴風花さん)に言ったセリフです。

「「シセルコウメイ」を知ってるか」と。
ミナレさんは、知りませんので「はあ?何?」という反応です。
その時は、それで終わってしまいました。

その時の会話は、
麻藤「ラジオはリスナーとの距離感だ。
  テレビの視聴者はお客さん。
  ラジオのリスナーは参加者だ。」
ミナレ「なんですか、それ」
麻藤「新人がちょっとやらかしたことでも、リスナーからみればカッコウのネタなんだよ。
  お前が忘れようとしても、一生いじられるんだ。おめでとう」
ミナレ「???」
麻藤「しせるこうめい(死せる孔明?)って知ってるか?」
ミナレ「???」

耳から入ってきた時は、「シセルコウメイ」ですから、私もミナレさんと同じに「何、???」と思いました。
すぐ、調べてみると、それは「死せる孔明」であり、本来は「死せる孔明、生ける仲達を走らす」というものでした。(後から、このことではないということが判明します)

孔明知っています。
中国の諸葛孔明のことです。
映画「レッドクリフ」に登場していた、金城武が演じていた孔明です。
このセリフにどういう意味があるのか?
なぜ、この言葉を知っているかと聞いたのか?
伏線として、後で回収してくれるのか?

「死せる孔明生ける仲達を走らす」とは、
生前の威光が保たれていて、死んでもなお生きている人を恐れさせるというたとえ。
三国志に由来する故事。

ところが、ところが、ところがです。
第六話で、「シセルコウメイ」は「死せる孔明」ではなかったことがわかりました。
芸人の「シセル光明」のことだったのです。

「え~、~」とびっくりでした。

「シセル光明」とは、ラジオとか舞台を中心に活動していた方で、知名度は低いですが、知る人ぞ知る芸人さん。でも、事故で亡くなったとのことです。

チーフディレクターの麻藤さんが、リスペクトしている地下芸人とのことで、麻藤さんがテレビ局を辞めて、ラジオに移るきっかけになった人物とのこと。
その芸人さんは、ミナレさんに外見がよく似ているのです。
第六話で、麻藤さんとシセル光明が会話する回想シーンが登場します。
「シセル光明」はもちろん小芝さんが演じていました。

「シセル光明」は北海道出身。
ミナレさんも北海道釧路市出身。
二人は、繋がりがあるのかとても気になります。

それから、「死せる孔明生ける仲達を走らす」と関係があるとの記事を見つけました。
「シセル光明」の名前の由来になっていると。
「優れた芸人だったシセルは死んでしまった(交通事故)が、その名前は今も引き継がれて、生きている者に影響を与えている」とも考えられるとのことです。

このドラマの小芝さんは、
これまで小芝風花さんが演じてきた役どころと、ずいぶん違います。
過去のTVドラマでは、「美食探偵 明智五郎」で小林苺役として出ていましたが、可愛らしい少女のイメージです。
このドラマでは、金髪で、化粧が濃くて、口が悪いです。
そして、行動力が凄いです。
迫力がありますが、かわいさはありません。
ですから「勢いのいい小芝風花さんを見る」ドラマなのだと思います。
これは小芝風花さんの新たな幕開けとなるドラマかもしれません。

今回は、ドラマの紹介と「死せる孔明」についてでした。

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